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ソイキャンドルとMちゃん

2021年の年末に友人Mちゃんとソイキャンドルづくりをした。

Mちゃんは私よりも8つくらい年下なのだけれど、妙に気が合ってしまう。


この日も1年の締めくくりに都心にある彼女のマンションにお邪魔し、

おしゃれなワインやさんで買ってきたワインやシャンパンを空けた。


夜の静かな時間、キッチンでロウを溶かしながら

おしゃべりして過ごした。


ガラスの器に着火用の紐を垂らし

そこにアツアツのロウを流し込んだ。

そしてMちゃんの部屋にあった香水を数滴そこに落とした。


部屋にロウの熱であたためられた甘い香りが広がる。

ふたりで深く呼吸する。


ピラティスインストラクターであるMちゃんの部屋はシンプル。

宝物で商売道具でもあるピラティスマシンがドドンと鎮座し

白いテーブル。ライトグレーのソファ。

あとはお気に入りの本と、Mちゃんの帰りを待つやさしいグリーンと、

私がプレゼントした「まる」と名付けた犬のぬいぐるみキーホルダー。


どれもフレキシブルに動かせるし、スッキリ整頓されている。


ここにいると、プールにもぐって、水面を見上げてるみたいなとても静かな気持ちになる。

優しくて気がきく彼女はきっと、わたしが気持ちよく過ごせるように工夫してくれているんだと思う。


ロウの熱が冷めるのを待ったら、このお家を出て帰らなくちゃいけないんだと思ったら

少し寂しい気持ちがした。


出来上がってふんわり良い香りをまとったキャンドルを紙袋にいれてもらって

マンションの下まで送ってもらった。

年末の東京は人が少ない。

通り過ぎる車は速く、ライトの光が過ぎていくスピードを感じながら、冷たい空気をぐんと吸い込んで駅まで早足で歩いた。





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